京都府南丹市で安達結希さん(11)を殺害した容疑で義父の安達優季容疑者(37)が逮捕された事件。
子殺しという本来起きてはいけない事件が起きてしまった可能性があります。
なぜ大人は子どもを殺すのか?子殺しを防ぐには、どうすればよいのか?
子どもを殺すという痛ましい事件を防ぐにはどうすればよいのかをこの記事で考えていきます。
そもそもなぜ子殺しが起きるのか?

動物の場合、自分の血がつながっていない子どもを殺すことは一般的かつ合理的です。メスを子育てから解放し、自分の子どもを孕ませるように極めて合理的に行動します。
結希さんと優季容疑者に血のつながりはありませんでした。もし血のつながりがあったのであれば、「子殺し」という極端な行動には至らなかったのではないでしょうか?

もちろん人間は動物とは違う、という意見があるでしょう。動物のように本能的な行動をしない、と。
しかし残念ながら「口減らし」は人間社会で一般的に行われてきたことですし、子殺しは現代でも行われています。
法律がない少数民族のなかでは、自分の血がつながっていない子どもを殺すことは極めて一般的な行動です。

また、法治国家である日本でも、子殺しは日常的に合法的な形で大量に行われています。
出生前検査によって、生まれてくる子どもの質をある程度把握できるようになりました。
多くの大人が合法的に子どもを大量に殺している現代において、生まれてきた子ども、血がつながっていない子どもをいかに守るか、ということを考える必要があります。
家族は子どもを守れるか?

核家族化・単身化が進み、家族の機能が落ちている現代においては、家族の力が弱まっているのかもしれません。その分、現代人は自由になったのだと思いますが。
昔は年老いた老母、問題がある子どもを家族(多くの場合、嫁)が面倒みる必要がありました。今も家族でケアするという点に変わりはありませんが、昔に比べて社会でケアする力が強くなったと言えます。
老母に関しては例えば特別養護老人ホーム。問題がある子どもに関しては児童相談所の一時保護所など、社会の中の「施設」に預けることができます。
課題があるファミリーメンバーを、社会全体でケアする力が強くなったとも言えます。

話を京都の事件に戻します。
「親が子どもを愛情をもって育てる」ということが一番良い選択肢です。
しかしながら、血がつながっていなかったり、子どもが思ったように懐かなかったり、その他様々な事情で愛情を持って育てることが難しいこともあるでしょう。
無理して家族の中で抱え込もうとすると、悲劇が起きてしまう。介護にしろ、育児にしろ。
そもそも一般的な育児や介護でも、自分たちの力だけでやることは大変です。多くの場合、近隣に住む親や、地域の様々な人、資源の力を借りながら協力して行う。
自立とは、誰にも頼らずに、自分たちの力だけで生活することではありません。多くの人々と協力しながら自分も周囲の人たちの生活も良くすることなのです。

自分たちの力だけで解決しようとするのではなく、周囲に頼る。
一般的な解決法に帰結してしまいましたが、必要があれば、児童相談所や市の家庭支援センターなどの公的機関に相談をする。また、信頼できる友だちに相談をすることが大事だと言えます。
次の記事では、地縁・血縁・社縁が薄くなった現代社会に生まれつつある、新しいつながり「選択縁」について記載します。
自分らしい選択縁をもつことで、育児や介護のような困難を乗り越えやすくなるかもしれません。
次の記事:選択縁―自由で平等な現代人らしいつながり【命を守る縁・後半】
